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こんにちは、SHINです。「投資信託ってどれも同じでしょ?」——実は私も最初はそう思っていました。今日は数字を使いながら、その思い込みを崩していきますね。
「オルカンとかS&P500とか、投資信託って結局どれを選んでも同じなんじゃないの?」「手数料って、正直よく分からないまま何となく払っている気がする…」
そんなふうに感じている方、多いのではないでしょうか。実は投資信託の世界には「手数料」という、地味だけど将来のお金を大きく左右する落とし穴があります。今日は数字を使いながら、その正体をやさしく解き明かしていきますね。
投資信託の「手数料」、まず3種類を整理しよう
投資信託にかかるコストは、大きく3つに分けられます。
1つ目は信託報酬。 これは投資信託を保有している間、毎日少しずつ差し引かれ続ける継続コストです。基準価額はすでに信託報酬が引かれた後の金額で表示されるので、普段は意識しにくいのですが、確実に資産から差し引かれています。
2つ目は購入時手数料(申込手数料)。 買うときに一度だけかかる手数料です。今はeMAXIS Slimシリーズのように、購入時手数料が無料の「ノーロード」ファンドが主流になっています。
3つ目は売却時手数料(信託財産留保額)。 解約するときに差し引かれるコストで、そもそも設定されていない商品も多く、あっても金額はごくわずかです。
ママ: 手数料って、買うときに一回払うだけじゃないの?
SHIN: 実はそれが一番の誤解なんだ。信託報酬は、保有してる間ずーっと毎日引かれ続けるんだよ。だからこそ、長く付き合う商品ほど「率」が大事になってくるんだ。
投資信託とETF、同じS&P500でも何が違うの?
「S&P500に投資したい」と調べると、投資信託だけでなくETF(上場投資信託)も出てきて混乱した方もいるはずです。
中身はどちらもほぼ同じで、S&P500という指数に連動するように米国企業に分散投資する仕組みです。違うのは買い方。ETFは株式と同じように取引所でリアルタイムに売買される一方、投資信託は1日1回算出される基準価額で購入します。
初心者の方には、毎月の積立設定がしやすく、100円単位からでも買える投資信託の方が向いています。ETFは売買のタイミングを自分で判断する必要がある分、感情に振り回されやすい面もあるからです。「機械のように淡々と買い続ける」ドル・コスト平均法とは、投資信託の積立設定こそ相性が良いと私は感じています。
同じ中身でも、買う場所によって手数料が変わるという事実
見落とされがちですが、同じ名前のファンドでも、どこで買うかによって条件が変わることがあります。 販売会社によって購入時手数料の有無が異なるケースがあるほか、対面の窓口では相談料に近いコストが上乗せされた高コスト商品を勧められることも珍しくありません。
私自身は楽天証券を使っています。ネット証券は人件費がかからない分、購入時手数料が原則無料の商品を豊富に取り扱っており、管理画面も見やすいので初心者ほど恩恵が大きいと感じています。
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手数料の目安はどれくらい?
では実際、どのくらいの信託報酬なら「良心的」と言えるのでしょうか。私が土台にしているオルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)やS&P500(eMAXIS Slim 米国株式)のような優良インデックスファンドは、信託報酬が年率0.1%前後が相場です。
一方で、世の中には信託報酬が年率1%を超えるファンドも数多く存在します。同じような「世界の株式に投資する」というコンセプトでも、コストだけ10倍近く違う、ということが普通に起こり得るのです。このあたりの「思考停止のまま高コスト商品を選んでしまう危うさ」は、以前の記事でも詳しく書きました。
▶ あわせて読みたい:「1秒も考えたくない」なら投資はやめておけ。ロボアドの正体と、思考停止が招く残酷な代償
たった「手数料1%」が、将来のお金をどれだけ削るか
「1%くらいの差、大したことないのでは?」と思う方も多いはずです。ここで実際に数字を見てみましょう。
毎月3万円を30年間積み立てたとします。手数料を引いた後の実質リターンが年率5%だった場合、30年後の資産は約2,497万円になります。ところが、手数料が1%高いだけで実質リターンが年率4%に下がると、30年後は約2,082万円。その差はなんと約415万円にもなります。
払い込んだ元本は同じ1,080万円なのに、手数料が1%違うだけで、最終的な資産に400万円以上もの差がつく。これが複利という時間の力が、逆に手数料にも働いてしまうということの怖さです。
ママ: たった1%でしょ?そんなに変わるものなの?
SHIN: 僕も最初はそう思ってたよ。でも30年という長い時間、複利で毎日じわじわ引かれ続けると、車が1台買えるくらいの差になるんだ。だからこそ、最初にどの商品を選ぶかが本当に大事なんだよ。
日本の投資信託は約5,700本。でもNISAで買えるのはたった356本
ここまで読んで、「そんなに手数料の高いファンドなんて、そう多くないのでは?」と思った方もいるかもしれません。ですが実態は逆です。
投資信託協会・資産運用業協会の統計によると、日本国内の公募株式投資信託は2026年5月末時点で約5,736本あります。つまり選択肢としては、それだけの数の商品が世の中に存在しているということです。
一方、金融庁が公表している資料によると、NISAの「つみたて投資枠」で購入できる投資信託・ETFは、2026年時点でわずか356本(インデックス型283本、アクティブ型64本、ETF9本)です。
割り算してみると、5,736本のうちNISAの対象になっているのはわずか6%程度。つまり100本の投資信託があったら、94本はふるいから落とされているという計算になります。これは決して「NISAで買える商品が少なくて不便」という話ではありません。むしろ逆で、信託報酬の上限や運用実績など、金融庁が定めた一定の基準をクリアした商品だけが厳選されて残っているということです。
世の中には、正直に言えば手数料ばかり高くて中身の伴わない「残念な投資信託」が数多く存在します。テーマ性だけが目新しい商品や、毎月分配型で見かけの利回りが良く見える商品などがその代表です。金融知識がないまま窓口で勧められるまま契約すると、こうした商品を掴んでしまうリスクが常にあります。
「NISAのつみたて投資枠から選ぶ」というだけで、この94%のふるい落としの恩恵をそのまま受けられる。 これは初心者にとって、この上なく心強い仕組みだと私は思っています。
まとめ:手数料を知ることは、「増やす力」の一番の土台
今日お伝えしたポイントを振り返ります。
- 投資信託のコストは信託報酬(継続コスト)・購入時手数料・売却時手数料の3種類
- 投資信託とETFは中身がほぼ同じでも、買い方が異なる。初心者には積立しやすい投資信託が向いている
- 同じファンドでも買う場所によって手数料条件が変わることがある
- 優良なインデックスファンドの信託報酬は年率0.1%前後が目安
- 手数料1%の差が、30年間で400万円以上の差になることもある
- 日本には約5,700本の投資信託があるが、NISAつみたて投資枠の対象はわずか356本(約6%)。NISAで選ぶだけで、厳選されたファンドに絞り込める
手数料は地味な話に見えて、実は将来の資産額を大きく左右する要素です。難しい銘柄選びをする必要はありません。まずはNISAのつみたて投資枠から選ぶ、それだけで十分なスタートが切れます。
投資信託の「土台となる考え方」をもっと知りたい方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。
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【出典】
- 一般社団法人 資産運用業協会「数字で見る投資信託」(2026年5月末時点データ)
- 金融庁「つみたて投資枠対象商品」(2026年6月時点公表資料)
※本文中の統計数値は執筆時点のものであり、月次で変動します。最新情報は各公式サイトをご確認ください。
